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下肢静脈瘤の研究

Shimane CoHRE Studyとの連携

島根大学医学部皮膚科では、2012年より、①島根県中山間地域の高齢者における下肢静脈瘤の有病率を明らかにすること、②下肢静脈瘤の要因を明らかにすることを目的として、地域住民を対象とした疫学調査を行っています(写真1)。こうした、Shimane CoHRE Studyとの研究により、下肢静脈瘤の有病率は、島根県中山間地域では男性で約12%、女性で約24%(平均年齢70歳)と、極めて多いことを明らかにしてきました(図1)。また、地域の研究により、下肢静脈瘤の罹患には、加齢、性別(女性)、立ち仕事、肥満などが強く関連する事を明らかにしてきました(記事)。

写真1 下肢静脈瘤健診の様子
図1 性別・年齢別の下肢静脈瘤の罹患割合
記事 下肢静脈瘤のリスク

ルンド大学(スウェーデン)との共同研究

島根大学医学部皮膚科学講座では、スウェーデンのマルメ市にあるルンド大学との共同研究により、下肢静脈瘤には遺伝要因が強く影響することを明らかにしてきました。また、個人を取り巻く社会や生活環境などの影響が、この遺伝要因に重なることにより、さらに下肢静脈瘤の罹患リスクが高まることを明らかにしてきました(図2)。

図2. 養子研究モデルによる下肢静脈瘤のリスクの検討