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低アレルゲン化小麦の開発

市場に流通する食用小麦は、難治性の小麦アレルギー発症の要因となりうるω-5グリアジン抗原蛋白質を含有する。ω-5グリアジンは、経粘膜感作型の小麦依存性運動誘発アナフィラキシーの主要抗原であり、ω-5グリアジン感作型の小麦アレルギーは終生寛解しにくい。島根大学医学部皮膚科学講座はω-5グリアジンを含有しない低アレルゲン化小麦の開発を目的として、龍谷大学農学部、広島大学薬学部、中山間地域研究センター、グリコ栄養食品、NPO法人生活習慣病予防研究センターと協同して調査・研究を行ってきた。現在、製パン性の高い低アレルゲン化小麦品種の検討を行っている(下図)さらに、小麦アレルギー患者を対象として低アレルゲン化小麦を用いた減感作療法 の有用性を検討している。

図.全粒粉パンの焼き上がり a-1,2 市販全粒粉を用いたパン(焼き上がりの高さ12cm) b-1,2 低アレルゲン化小麦を用いたパン(焼き上がりの高さ8cm)