1. トップページ
  2. 研究紹介
  3. 院内褥瘡の有病率と発生率に与える因子の検討(後ろ向き研究)

院内褥瘡の有病率と発生率に与える因子の検討(後ろ向き研究)

研究実施のお知らせ

2016年7月13日 ver.1.0

研究課題名

院内褥瘡の有病率と発生率に与える因子の検討(後ろ向き研究)

研究の対象となる方

2010年4月から2020年3月の間に島根大学医学部附属病院に入院し、褥瘡と診断され、褥瘡の治療を受けられた方

研究の目的・意義

褥瘡とは、寝たきりなどによって、体重で圧迫されている場所の血流が悪くなったり滞ることで、皮膚の一部が赤い色味をおびたり、ただれたり、傷ができてしまうことです。一般的に「床ずれ」ともいわれています。
私たちはふつう、無意識のうちに眠っている間は寝返りをうったり、長時間椅子に座っているときはお尻を浮かせるなどして、同じ部位に長い時間の圧迫が加わらないようにしています。このような動作を「体位変換」といいます。
しかし自分で体位変換できない方は、体重で長い時間圧迫された皮膚の細胞に十分な酸素や栄養が行き渡らなくなり、これにより「褥瘡」ができます。また皮膚の表面だけでなく、皮膚の中にある骨に近い組織が傷ついている場合もあります。このような褥瘡は今後の超高齢社会において、増加することが予想され、予防や治療が重要となってきます。

皮膚科学講座では、島根大学医学部附属病院に入院中の患者さんの状態を把握、診療記録を解析することにより、褥瘡の発生を防止し、早期に治療介入することにより、国民の健康をもたらすことができひいては医療費の軽減にも大いに貢献出来ると考えております。

研究への参加は任意ですので、ご協力いただけない場合は担当医に申し出て下さい。研究にご協力いただけない場合においても、診療に際して不利益をこうむることはございません。

研究の⽅法

島根大学附属病院皮膚科にて褥瘡と診断されて、治療をうけられた患者さんのカルテに記載されている内容から、性、年齢、褥瘡の程度、治療の内容、身長、体重、入院の契機となった疾患、喫煙歴の有無、糖尿病の有無、合併症の有無、褥瘡の予後など臨床情報および検査所見を抽出します。

患者さんのお名前等の個人情報は、調査の漏れなどの確認のために利用しますが、解析するデータには含まれません。解析データと個人情報の対応表は,研究責任者が施錠のできる部屋でパスワードロックされたPCを用いて保管いたします。収集した情報の統計解析を行い、褥瘡の発生状況、要因とその背景因子を当院のクリニカルインディケーターと比較し検討します。

研究の期間

2010年4月~2021年3月

研究組織

この研究は島根大学医学部皮膚科学講座が行います。

相談・連絡先

この研究について、詳しいことをお知りになりたい方、ご自身のデータを研究に利用してほしくない方、その他ご質問のある方は次の担当者(研究責任者)にご連絡ください。

島根大学医学部皮膚科学講座准教授 金子 栄
〒693-8501 島根県出雲市塩冶町89-1
電話 0853-20-2210(皮膚科 医局)